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実家の片付けは業者に頼む?費用相場やメリット・デメリット

実家の片付けは業者に頼む?

「実家に残された大量の荷物、どうやって片付けたら良い?」こんな問題に悩まされている人、実は少なくありません。特に実家が遠方だと、荷物の片付けや処分は一苦労ですよね。

最近では自分で実家の片付けをせず、遺品整理業者等に作業を外注する人も増えてきました。その利便性が口コミやSNS等で話題を呼び、注目を集めています。実家の片付けを業者に依頼するかどうか、迷っている人も多いのではないでしょうか。

ここでは実家の荷物の片付けや処分をする時に業者に依頼するメリットやデメリット、外注費用の相場等を詳しく解説していきます。片付けに悩んだ時の参考にしてみましょう。

実家の荷物の処分が必要になる場面とは

親・家族の臨終
まずはどんな時に「実家の荷物の片付け・処分」が必要になるのかを見ていきましょう。アンケート企業が行ったインターネット調査では、次のような回答が得られています。

実家の片付けが必要になるシーン

1位:親や家族が亡くなった(26%)
2位:親が施設に入居する(22%)
3位:介護のための同居が決まった(12%)
4位:実家のリフォームや引越(9%)

最も多いのは親や親族の死亡によるもので、全体の1/4以上という結果となりました。2000年代以降には、親や親族の高齢者福祉施設への入居をきっかけに実家の荷物処分を業者に依頼する率も徐々に増えてきています。

また配偶者を亡くしたことで、夫・妻のいずれかが高齢者施設等への入居を希望し、家を手放すケースも。1位と2位の理由が混じったような回答も増加傾向が見られます。

この他「親の介護のための同居」「リフォーム・建て替え」等の理由が続きました。いずれにしても比較的「片付けを完了させるまでの期日」が迫っている理由が多く、スピーディーな実家の片付け・処分が求められていることがわかります。

実家の片付けを自分で行うメリット・デメリット

従来ですと、実家の荷物の片付けや処分は家の持ち主本人や家族達が行うのが一般的でした。このやり方には次のようなメリット・デメリットがあります。

自分でやる実家の処分のメリット

  • コストがかからない
  • マイペースに作業が進められる
  • 秘密を守り通せる

大きなメリットとしては費用がかからない点が挙げられます。また立ち退き期限等が無く、自分の納得がいくペースで作業を進めたい場合には自己処理のほうが良いということもあります。

自分でやる実家の処分のデメリット

  • 多大な労力がかかる
  • 時間がかかる(期日に間に合わない恐れがある)
  • 自分で処分や解体が難しいモノがある
  • 精神的負担が大きい
  • 状況によって感染症の危険性がある

自分での荷物の片付けでもっとも問題なのはやはり膨大な労力がかかり、作業がなかなか進まないという点です。

途中まで自己処理で取り組んでみたものの、期限に間に合わなくなって最終的に業者に外注となる…こんなケースも見られます。

また最近ではゴミ屋敷や独居による孤独死のケースも増え、片付ける人の精神的な負担だけでなく、感染症等のリスクの増加が問題視されるようになりました。

片付けを業者に外注するメリット・デメリット

業者に実家を片付けてもらうメリット

  • 原則1日で片付けが終わる
  • 搬出・処分を一度に済ませることもできる
  • 立会いが不要な業者もある
  • 精神的にも物理的にも負担が軽い

業者に実家の荷物の片付けや処分をまかせれば、片付けはスピーディーに終わらせることができます。作業日程は原則として1日、大量の荷物がある場合でも2~3日で終わることがほとんどです。

不用品処分等を専門に行なっている業者の場合だと、粗大ごみの処分や不用品の買取も一度に行ってくれるので更に便利です。

立会いをしなくて良い業者もあるので、実家が遠方の場合や、孤独死・事故死等でお部屋に入りたくない場合にも助かりますね。仕事や子育て・介護等で忙しい人にはもちろん、精神的な負担を少しでも軽くしたい時に向いているサービスと言えます。

業者に実家を片付けてもらうデメリット

  • 費用がかかる
  • 悪質な業者だとトラブルの恐れ

実家の片付けを業者に外注する場合の最大の課題は、やはり費用面でしょう。もちろん作業の一部を自分で行ったり、不用品買取分を料金に還元する業者を選べば、費用は抑えることはできます。とは言え、無料で片付けをしてくれる業者はありません。

また悪質な業者の場合、個人情報の漏洩等のトラブルが起こる可能性も。「実家の片付けの料金が安いから」という点だけで業者を選ばず、信頼できる業者をキチンと選ぶことが大切です。

こんな時には業者に任せるのがおすすめ!

 実家が遠い
 片付けをする時間が無い
 1ヶ月以上、片付けが進んでいない
 片付けの期限が迫っている
 ゴミ屋敷で片付けきれない
 孤独死や事故による片付けが必要
 ある程度は費用を出せる

基本的には費用面の問題さえクリアできれば、実家の片付けや荷物の処分は外注した方がメリットが多いと言えます。引越を業者に頼むような感覚であると考えると「業者に頼むのが楽だし、普通かも」と考えられるのではないでしょうか。

実家の片付け・処分を依頼できる業者の種類

遺品整理業者
では実家の荷物の片付け・処分を外注する際には、どのような業者に依頼をすれば良いのでしょうか。荷物の片付けや処分ができる業者には次のような種類があります。

不用品回収業者

不用品回収業者とは、不要な家電や大型家具等を引き取って処分する業者のことです。家からの搬出から回収までまとめて行う業者もあれば、搬出は客側が自分で行い、回収のみを担当する業者もあります。

なおトラック等で街を周回していたり、電話でセールスをかけてくる不用品回収業者には要注意です。これらのほとんどは、一般廃棄物収集運搬業の許可を受けていない違法な業者。回収後に法外な料金を請求されたり、回収後に不法投棄をされていたといったトラブルが多く見られています。

遺品整理業者・生前整理業者

遺品整理業者とは、亡くなった方がのこした遺品を整理して、不用品の処分や買取をする業者のことです。大型家具の解体や搬出の他、業者によっては物置等の解体ができる場合もあります。また例えば片付け中に通帳や貴金属等の貴重品が出てきた場合には、処分をせずに引き渡しをして貰えます。

最近では「断捨離ブーム」によって、元気なうちに不要なものの処分を行う「生前整理」も人気となっており、遺品整理業者が生前整理作業も請け負うことが増えています。

リサイクルショップ等と提携している遺品整理業者/生前整理業者の場合、新しめの家電や金・貴金属等の製品はまとめて買取もしてくれます。エアコンの取り外しや仏壇・位牌の供養等、対処が難しいモノの処理ができる業者も多く、利便性が高いです。

特殊清掃業者

特殊清掃業者とは、孤独死・事故死・独居死等によって遺体の発見が遅れ、それにより室内がダメージを負った場合の片付けや清掃を行う業者です。

最近では遺品整理業者の中に、特殊清掃も同時に請け負ってくれるというところも登場しています。親や親族が孤独死・事故死等で亡くなった場合、その部屋を自分たちで片付けるのは物理的にも精神的にも負担が大きいところ。特殊清掃の対応可能な業者に片付けをまかせた方が良いでしょう。

実家の荷物の片付け・処分の費用相場

実家の荷物の片付けや処分を業者に依頼した場合、費用はいくら位かかるのでしょうか。もちろん業者や荷物の量、作業人員によって料金設定は異なりますが、おおまかな費用相場を見てみましょう。

  • 1R・1Kの場合:40,000円~80,000円
  • 1DKの場合:50,000円~100,000円
  • 1LDKの場合:70,000円~200,000円
  • 2DKの場合:90,000円~250,000円
  • 2LDKの場合:120,000円~
  • 3LDKの場合:200,000円~
  • 4LDK以上:250,000円~

実家の荷物の片付け・処分を安くするには?

実家の荷物の片付け・処分の費用を安く抑えたい時には、次のような工夫をしてみるのも手です。

作業の一部を自分達で行う

遺品整理業者等の中には、「搬出なし」で不用品の回収のみを行う形にすることで、実家の荷物の片付け・処分の費用を大幅に値引きする業者もあります。

  • 荷物の量が比較的少ない
  • 解体すれば搬出が比較的簡単な荷物ばかり
  • 搬出作業をする時間は捻出できる

上のような条件が整っている場合であれば、荷物の仕分けや搬出は自分達で行い、まとめての回収のみを外注依頼にするとコストを抑えられます。

不用品買取やリサイクルできる業者を選ぶ

片付けたい・処分したい実家の荷物の中に、自分にとっては不要だけれどまだ使えるモノがある…こんなことはありませんか?

中古品の買取やリサイクルも行っている業者を選べば、中古品の買取分を不用品の処分費用と相殺させて、片付け料金を安く抑えてもらうことも期待できます。

買取可能な不用品の例 金:金貨、金のインゴット、大判等
 貴金属:金・プラチナ・宝石の指輪やネックレス等
 型が新しい家電:テレビ、冷蔵庫、洗濯機、HDDレコーダー等
 趣味のコレクション:古銭、高級時計等

「実家に比較的新しいテレビや洗濯機があるけど、自分たちは使うあてがない」「貴金属品を身につける人が家族には居ない」こんな時には不用品買取・リサイクルができる業者を選んで、片付けも買取もまとめて行ってもらうと良いでしょう。

実家を片付ける業者選びのポイント

前述したとおり、不用品回収業者や遺品整理業者の中には悪質な業者も居ます。トラブルを防ぎ快適にサービスを利用するためにも、業者選びは慎重に行うべきです。実家の荷物の整理・処分をする業者選びのポイントをまとめてみました。

公式サイトは確認できる?

まずは公式のホームページやサイト等、ネット上での公式の情報発信の場・情報の確認が取れる会社であるかどうかをチェックしてみましょう。

上でも解説しましたが、車で周回してくる不用品回収業者、情報元が投げ込みチラシしかない企業、電話でのセールスを行ってくる企業等には要注意です。企業としての実態が無い業者である可能性が高くなります。

また無料で取得できるSNSのアカウント(twitter等)しか情報発信の場が無かったり、無料のホームページサービス等のみで広告展開しているような業者も警戒するべきでしょう。

許可・認可の表示はある?

不用品の回収や遺品整理・生前整理で事業展開をするには、自治体から次のような許可・認可を受ける必要があります。

  • 一般廃棄物収集運搬許可
  • 産業廃棄物収集運搬許可

また遺品や不用品を買い取り中古品として販売する場合には、次の免許を取ることも必要です。

  • 古物許可証(古物商免許)

上のような許可・認可を受けている企業であれば、公式サイト上で許可証の内容(許可番号等)が明記してあります。

反対に許可・認可についての表記が無かったり、問い合わせても認可についても返答が無い企業だと、違法な業者である可能性が高いです。許可・認可が確認できない業者は避けることをおすすめします。

遺品整理士は在籍している?

『遺品整理士』有資格者が在籍実家の親や親族が亡くなって、実家の荷物を整理し処分したい…こんな時には業者に「遺品整理士(いひん・せいりし)」が在籍しているかどうかも確認してみましょう。

遺品整理士とは、遺品の取り扱いや法規制について等、遺品にまつわる様々な専門知識を持っている有資格者のことです。近年ではNHKのテレビ番組『プロフェッショナル仕事の流儀』で遺品整理士を紹介したり、各新聞が遺品整理士を取り扱う等、注目を浴びる存在となっています。

遺品整理士はいうなれば遺品整理のプロフェッショナル。整理士が中心となって業務を執り行っている業者であれば、高い水準の片付け作業が遂行されることが期待できます。

おわりに

実家の荷物の整理や片付け・処分について、自分で片付けを行った場合の作業時間は「1週間~10日間以上」という回答が多く見られています。自分だけで実家を片付けようとすると、年末年始の休みやお盆休み等の大型連休を返上しても実家を片付けきれない可能性が高いといわけです。

「自分の時間を大切にしたい」「休暇にはゆっくり休みたい」という人が増えているからこそ、片付け業者の需要も高まっているのでしょう。しかしその反面、前述のとおり悪質な業者によるトラブルも散見されるようになっています。

「とにかく片付けの料金が安い業者を選ぶ」ではなく、実績がある会社、大手メディアでの紹介履歴がある会社等、信頼性の高い業者を選ぶことも大切にしましょう。

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