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ゴミ屋敷を片付ける!自力の方法と業者の選び方

ゴミ屋敷

家の中が不要な物品やゴミなどでいっぱいになってしまう「ゴミ屋敷」や「汚部屋」の問題は、年々増加傾向にあります。実家や親族の家がゴミ屋敷になって困ったり、はたまた自分の部屋を汚部屋にしてしまい「どうやったら片付くのか」と頭を抱えている人も多いのでは無いでしょうか?

ここではゴミ屋敷・汚部屋を自分たちで片付ける場合の片付け方法について、またゴミ屋敷を遺品整理業者・不用品回収業者などに片付けてもらう場合の業者選びについて解説していきます。

自分でゴミ屋敷や汚部屋を片付ける方法

ゴミ屋敷や汚部屋を片付ける方法
まずは自分自身や家族、親族、ご友人などとゴミ屋敷・汚部屋を片付ける方法について見ていきます。

1.ゴミ屋敷の状態を確認

最初に行っておくべきなのが、ゴミ屋敷の状態の確認です。一口にゴミ屋敷・汚部屋と言っても、その内情は様々なものに分かれます。片付けにかかる工程の多さ、日程作りなどを正確に行うためにも、ゴミ屋敷の状態把握をきちんとしておく必要があります。

【チェックポイント】

ゴミの量:足の踏み場が無い程度なのか、天井までゴミ袋が積み上がるレベルか
ゴミの内容:購入した新品などで溢れているのか、生活ゴミが多いのか
粗大ゴミの量:処分の際に申請や搬出の必要があるため、家電や大型家具類の多さは要チェック
生ゴミ・糞尿などの有無 ゴミに生ごみや糞尿などが含まれる可能性が高い場合は悪臭・害虫対策は必須

2.ゴミ屋敷・汚部屋の持ち主との話し合い

片付ける家屋がご自宅ではなく、ご家族や知人であるという場合には、ゴミ屋敷の片付けに入る前にまず家屋の持ち主とよく話し合いをしておきましょう。持ち主の意向を無視して片付けを遂行しようとすると、当日になって持ち主が片付けを拒否したり、不用品の分別に協力しないといったトラブルの原因になります。

【話し合いのポイント】

なぜ片付けが必要なのか、その理由を明確にする
処分するもの・しないものの線引きを明確にする
片付けを行うことで持ち主に起こる「メリット」をアピールする

3.ゴミ屋敷片付けのスケジュール策定

ゴミ屋敷の片付けを不用品回収業者・遺品整理業者などのプロが行う場合には、基本的に作業は1日か2日程度で終了します。しかし片付けを行うのが初めての人たちが自力でゴミ屋敷片付けを行う場合には、残念ながらそのような短時間での作業終了は見込めません。

ゴミの量にもよりますが、片付けには最短でも4~5日、ひどい場合には1ヶ月以上も作業にかかることもあります。そのため、ゴミ屋敷を片付けるためのスケジュールを前もって作っておくことは重要です。

ゴミ屋敷片付けの大まかな流れ(自力で行う場合)

  1. 虫害対策処理(半日~1日)
  2. 物品の分別(2日~1週間)※物量や作業人員により異なる
  3. 大型物品搬出(1日)
  4. 不用品リサイクル・不用品処分(1週間~1ヶ月程度)
  5. 清掃(1日~3日) ※汚れの状態・作業人員により異なる

物品の分別や搬出、清掃は、できるだけ人員が居た方が作業を早く進められます。週末・大型連休などをうまく使って、人員の確保に努めましょう。

4.ゴミ屋敷片付けのための用具を準備

ゴミ屋敷を片付けるには、様々な用具も必要です。当日になってから慌てないように、全て準備した状態で片付けに臨みましょう。

【不用品を入れるもの】

  • ゴミ袋(分別に合わせる)
  • 消臭タイプのごみ袋
  • 段ボール箱

ゴミ袋は自治体によっては指定品もあるため注意!またゴミを可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミで分けるだけでなく、必要な品物を分別する際にも袋や箱を使うので、ゴミ袋も段ボール箱も大量に必要になります。できるだけ多く準備してください。また生ゴミが腐敗していたり、紙オムツなど糞尿の付着したゴミがある可能性が高い場合には、消臭タイプのゴミ袋を用意しておきます。

【物品をまとめるためや養生に使うもの】

  • ビニール紐
  • ガムテープ
  • 緩衝材(プチプチ)
  • 毛布
  • 養生テープ(複数色)
  • 新聞紙

紐は雑誌や新聞類などをまとめるため、ガムテープは段ボール箱の制作などに使います。緩衝材は養生や貴重品を保護するために必要です。緩衝材が不足している場合は毛布などで代用します。養生テープは色違いで揃えておくと「残す品」と「不用品」を見分けるための目印にも使えます。

【片付け作業に必要な物品】

  • ハサミ
  • カッター

※ハサミやカッターは作業人員の人数分を用意しておいた方が良いです。

【作業員の服装】

  • 軍手
  • ゴム手袋
  • マスク
  • 帽子やバンダナ
  • 作業着またはエプロン
  • 状態によってはゴム長靴など

ホコリは頭から足先まで付きます。また場合によっては水っぽいゴミなどに触れることもあるので、ゴム手袋なども人数分用意しておいた方が良いです。

【殺虫剤】

  • くん煙タイプ
  • スプレータイプ

※ゴミ屋敷での虫対策は必須です。

【清掃のために使うもの】

  • 掃除機
  • はたき
  • 雑巾
  • 各種洗剤

家屋の状態によっては、片付けと並行しながらの清掃が必要となることもあります。掃除機などの準備は万端に。紙フィルターを使うタイプの掃除機を使う場合には、替えのフィルターなども準備しておきましょう。

5.虫害処理対策

ゴミ屋敷の片付けに入る前に、くん煙タイプの殺虫剤(商品名・バルサンなど)で対策をしておくことを強くお勧めします。

ゴミ屋敷の場合、すでにあちこちにゴキブリやダニ・ノミなどの虫害が発生している可能性が大です。先にくん煙タイプで虫を処分しておくことで、作業が安全に、そしてだいぶ楽になるのです。

【くん煙タイプの殺虫剤使用前の注意】

  • 食品や肌にふれる物は前もって移動させておく
  • テレビや電化製品は新聞紙などでカバーしておく
  • ペットは必ず外に出す
  • 家屋の火災報知器に反応しないタイプの製品を選ぶ

6.物の分別・仕分け

ここからゴミ屋敷の実際の片付け作業となります。まず行うのは物品の分別です。「片付ける」というより「仕分ける」ことを意識して先に行わないと、なかなか片付けは進みません。

【物品の分別の方法】
ここでは仕分けの一例をご紹介します。

  • 貴重品 通帳や現金、株券などの資産価値がある品物など
  • 日用品 毎日のように必ず使う物品、日常生活で必要になる品物
  • 愛用品、思い出の品 生活に必要ではないが残しておきたいもの、ゴミ屋敷の場合は最小限に減らすことが大切
  • リサイクル品 中古店などに販売するものなど、ただしゴミ屋敷の場合は極力避けた方が無難(詳細は後述します)
  • 不用品 処分する品物、可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ごみ・粗大ゴミ・リサイクルごみに分別しておく

なお、先に家屋の持ち主と「必要なもの」「処分するもの」の線引きを明確にしておくと、仕分けがスムーズに進みやすいです。

7.大型用品の搬出

大きな家具や家電などは、処分のために家屋の外に搬出する必要があります。

【事前に養生しておく】
廊下・階段などは緩衝材や毛布などで養生をしておきましょう。家屋を傷つけるリスクを下げられます。

【スケジュールをよく把握しておく】
粗大ゴミを出すには事前の申請が必要となる自治体もあります。搬出作業はスケジュールをよく把握してから行いましょう。

8.不用品のリサイクルや処分

ゴミ屋敷から出た不用品について、その処分方法を確認しておくことも大切です。

自力の場合はリサイクルが難しい

不用品を捨てるのが忍びない場合、一般的にはネットのフリマアプリなどで販売をしたり、中古店に売りに出すという方法もあります。しかし自分たちでゴミ屋敷を片付ける場合、このようなリサイクル方法は非常に難しいというのが現状です。

フリマアプリなどでは一品ずつを取引する必要があるため手間が膨大になります。ゴミ屋敷の場合だと不用品が莫大な量になるため、一つ一つを売りに出していたのではいつまでも部屋が片付かないのです。また中古品買取店(古書店、中古貴金属店など)の場合、ゴミ屋敷については訪問買取NGとしている店が少なくありません。

「ゴミ屋敷にある不用品を少しでも買い取ってほしい」「全て処分するのは忍びない」という場合には、買取も可能な不用品回収業者・遺品整理業者にゴミ屋敷の片付けを依頼した方が良いです。一気にまとめて片付けと買取を行ってくれます。

自治体のゴミ捨てルールを確認

ゴミ捨ての方法は自治体によってルールが異なります。例えば粗大ゴミの場合、申請すればすぐに処理ができる自治体もあれば、事前に申請して回収までに1ヶ月以上もかかり回収料金が有料となる自治体もあります。ゴミ屋敷がある自治体の公式サイトを見て、粗大ゴミやリサイクルごみの申請方法をよく確認してしておきましょう。

町内会のゴミルールを確認

自治体や町内会によっては、ゴミステーション(ゴミ集積場)に1回に出せるゴミの量を制限しているところもあります。ゴミ屋敷のゴミを一気に大量に出す場合、事前に自治体のゴミ処理担当窓口、または町内会などに相談をしておいた方が良いでしょう。

9.清掃・消臭処理

不用品を運び出し、必要な品を整頓したら、清掃をして仕上げます。なおゴミ屋敷の状態によっては、清掃だけでは匂いや汚れがとりきれないこともあります。一般的な清掃・消臭処理で対策ができない場合は、早めにハウスクリーニングなどの専門業者に相談することをお勧めします。

ゴミ屋敷片付けを依頼する場合の業者選び

ゴミ屋敷片付けを依頼する場合の業者選び
ゴミ屋敷の片付け方法を見て「自分たちでゴミ屋敷を片付けるのは難しいかもしれない」と思った人も多いかもしれませんね。

  • ゴミ屋敷を片付ける人数が少ない
  • 大型家電や家具を搬出できる男手が足りない
  • 実家が遠くて片付けに行けない
  • 忙しくてゴミ屋敷の片付けをしている時間がない
  • 家族での片付けだとゴミ屋敷が片付かない
  • できるだけ早くゴミ屋敷を片付けたい

上のような場合には、ゴミ屋敷の片付けができる不用品回収業者や遺品整理業者などの専門業者に依頼をした方が、片付けはスムーズに進められます。専門業者であれば、ゴミ屋敷の片付けは1日~2日程度で終わることがほとんどです。「すぐにゴミ屋敷を片付けたい!」という時ほど、プロに頼った方が良いというわけですね。

ただしゴミ屋敷の片付け業者と一口に言っても、そのサービス内容は様々です。ゴミ屋敷を片付ける業者選びのポイントを知っておきましょう。

無料訪問見積もりができるか?

ゴミ屋敷の片付けは、物品の量で料金が変動する方が一般的です。そのため「部屋の広さ」や「ゴミ屋敷の状態」などを確認してから業者側が見積もり(料金の予算)を出すことになります。

(ゴミ屋敷なら一律で料金はいくらです!と言っているような業者は悪質な業者である可能性が高いので注意してください)

ゴミ屋敷の場合、できれば無料訪問見積もりができる業者を選ぶのが理想的です。また見積もりの際には、見積もりの中にどのような作業が含まれるているのか、後からの追加作業などが無いか、よく確認しておきましょう。

不用品の買取ができるか?

ゴミ屋敷の片付け業者の中には、次のような家財の買取ができる業者もあります。

  • 型番の新しい家電
  • 状態の良い家具
  • 金(ゴールド) など

ゴミ屋敷にも色々あって、買った物を段ボールに入れたまま積んでいるようなお屋敷もありますよね。新品のような状態の家電や家財が多いお宅の場合、ゴミとしての処分ではなく中古販売できるものがたくさんあることも。

リサイクルショップと提携している業者であれば、さらに様々な物品が買い取れることもあります。

不用品買取ができる業者の中には、ゴミ屋敷の片付けにかかる料金と買取料金を相殺してくれるところも。ゴミ屋敷の片付けにかかるお金を抑えたい人には嬉しいシステムと言えるでしょう。

プライバシー対応はどうか?

ゴミ屋敷を片付けていることを知られたくない人も多いはず。「無記名のトラックで片付けに来れるか」「業者の名前の入った作業着などを来ないで作業してくれるか」「近隣の人に質問されてもゴミ屋敷のことを言わないでくれるか」など、プライバシー対応については事前に問い合わせ、確認しておくことをお勧めします。

屋外の片付けもできるか?

一軒家タイプのゴミ屋敷の場合、家の外であるお庭や玄関先、物置なども荒れてしまっているケースが多いです。庭木の剪定や雑草の駆除、物置の撤去、自転車などの処理もできる遺品整理業者・不用品回収業者を選んだ方が良いでしょう。

ハウスクリーニングやリフォームに対応しているか?

ゴミ屋敷の状態によっては、簡単な清掃では部屋を元通りにできなかったり、床材や壁材に汚れが染み込んでいたり、悪臭が取り除けないことがあります。特に賃貸物件の場合、速やかな原状回復が求められることも。

ハウスクリーニングリフォームにも対応している業者だと、片付けから特殊クリーニングまでまとめて依頼ができるのでスムーズです。

おわりに

ゴミ屋敷の片付け」というと一般的な部屋の片付けのように捉える人が少なくありません。しかしゴミ屋敷の片付けの量は膨大であり、実際には引越作業以上の労力と時間がかかります。ご家族や親族で自力でゴミ屋敷を片付ける場合には、徹底したスケジュール管理や人員の確保が必要であると考えましょう。

また自力でのゴミ屋敷の片付けの途中では「荷物の持ち主」と「片付ける側」の双方が冷静で居られず、感情的なトラブルとなってしまうケースも少なくありません。まずは片付けに入る前にゴミ屋敷の持ち主の方とよく話し合いを行いましょう。トラブルになってしまいそう…という不安がある場合には、やはり第三者である専門業者の介入を検討されることをおすすめします。

 

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