ブログ

50代で断捨離を始めるべき?その理由とメリットとは

50代で断捨離を始める

「終活」や「断捨離」は60代~70代以上のシニア層がするものと思っていませんか? 最近では50代のうちに終活の一環として断捨離や生前整理をスタートさせる人が増えています。またテレビや雑誌等のメディアでも「50代からの断捨離」が紹介されることが増えました。

なぜ50代からの断捨離に多くの人が注目しているのでしょうか?そこには意外な「断捨離を始めるきっかけ」や、断舎離するメリットがあるようです。ここでは50代で断捨離を始めるべき理由や、断捨離をする際の注意点等について詳しく解説していきます。

断捨離とは何?意味と概要

ヨガ指導者・思想家 沖正弘YouTube:沖正弘

「断捨離(だんしゃり)」とは、1976年にヨガ指導者・思想家である沖正弘氏が提唱したヨーガに基づく考え方のことです。「断捨離」の3つの漢字には、それぞれ次のような意味があります。

」入って来るものを断つ
」今あるものを捨てる
」執着を手放す

自分を縛り付けているものを手放して身軽になることで、快適な生活・人生を手に入れようという考え方です。90年代に入ってから、作家・やましたひでこさんがこの考え方を著書『新・片付け術 断捨離』で案内。作品のヒットによって、断捨離という考え方は一気に世の中に浸透しました。

現在では「終活(しゅうかつ:人生の終わりのための活動の意味)」の一環として、断捨離をスタートさせるという人も多いようです。断捨離でできることには色々なものがありますが、日常生活の中の「断捨離」でできるのは、まず「余分なものを買わない」「要らないものは捨てる」というこの2つ。特に「要らないものを処分する」というところから始める人が多いようです。

50代で終活・断捨離を始めるきっかけ

断捨離のキッカケ
インターネットの消費者調査によれば「終活や断捨離は50代で始めることにした」という人の率は年々上昇しています。50代で断捨離を始めることになったきっかけには、どのようなものがあるのでしょうか。

親の死後の片付けが大変だった

50代で断捨離を始めた人のもっとも多かった「きっかけ」には、「自分の親や親族の死後の遺品整理が大変だったから(37%)」が挙げられました。50代にもなれば、祖父・祖母または父母が亡くなり、その後の遺品整理を担当した経験がある人も増えますよね。

人間が生活するために生きていく荷物は、最低でも1トン~2トンは必要であると言われています。そしてこれはあくまでも「最低限の量」であって、積極的に片付けをしない人の場合、荷物の量は4倍にも5倍にも膨らんでしまいます。「一戸建ての家の中のほとんどが自分一人の荷物」というケースも少なくありません。

積極的に生前整理をせずに親や親族が亡くなると、残された子ども達は悲しみにくれるだけでなく、膨大な量の遺品整理という作業を背負わなくてはならないのです。

「自分がした苦労を子どもや親戚にさせたくない」という優しい気持ちから、50代で早めの断捨離をしておこうという気持ちが生まれるのですね。

子どもの独立で自分の生活を見直した

50代での断捨離スタートの理由でもうひとつ票数を集めたのが「子どもが独立したから」というきっかけでした。就職や結婚等で子どもが家を出ることになった、子どもと同居はしていても昔のように手がかからなくなった……このようなタイミングで「夫婦2人だけでの生活」または「今後の自分の生活」を見直したいと考え、50代で断捨離をスタートさせる人が多いようです。

50代で断捨離を始めた方が良い5つの理由

断捨離を始めた方が良い理由
50代で断捨離を始めると、後回しするよりも良いことがたくさんあります。50代で終活・断捨離をスタートさせるメリットを見てみましょう。

50代は「取捨選択」に良い年齢

「四十にして惑わず」なんて言葉がありますが、実際には40代の頃ですとまだまだ人生に迷ってしまうこともたくさんあった…心当たりはありませんか?

例えばファッションのスタイルやメイク道具、趣味や人付き合い、遊びに行く先等。40代の頃にはまだついつい流行に流されたり、周りに合わせたり…といった理由でスタイルが定まらず、不要なものが増えてしまったという人は少なくありません。

しかし50代に入ると、趣味や好み等のスタイルがしっかりと確立する人が多いです。自分が何が好きなのか、何を優先すべきなのかがハッキリするため、「捨てるもの/残すもの」の取捨選択がしやすくなります。

「判断力」は今がピーク?

若い頃に比べて「必要なもの/不要なもの」をスッキリと決めやすくなるのが大人世代の良いところですが、では年を重ねれば重ねるほど良いかというと、そういうわけでもありません。

70代・80代…と年齢を重ねるにつれ、人によっては判断力が大幅に落ちてしまうことがあります。独居の寂しさからモノを捨てられなくなってしまったり、反対に重要なモノをポイポイと捨ててしまった!といったトラブルもあるのです。

50代での人生の中で判断力がピークの時であると言えるかもしれません。終活の一環として断捨離を行うには、50代はうってつけというわけですね。

自由に動ける「体力」がある

断捨離では、ダンボール箱をいくつも運搬したり、大きな家具や家電を動かすこともあります。規模にもよりますが、人によっては「引越」のような大仕事となるケースも珍しくありません。

「引越屋に頼らず自分だけで引越をするのだ」と考えてみてください。かなりの体力・気力が必要とされそうですよね?

60代・70代と年齢を重ねるごとに、どうしても平均的な体力は衰えていってしまいます。「さて終活をしよう、断捨離をしよう」と思った頃には、疲れやすくて満足な断捨離作業ができなくなってしまっていた…こんなパターンは現在も増えているのです。

その点、自由に動くことができ、体力的にもまだまだ余裕がある50代は「断捨離」をするにはピッタリ。断捨離を終えてスッキリとしたお部屋で暮らすことは、体力低下後の安全でスムーズな暮らしのための対策にもなります。

「健康面」の不安が現実化する前に

上の「体力」の項目で「年齢が上がるごとに少しずつ体力が低下する」という話をしましたが、ガクッと体力が落ちることもあります。それが「病気」です。

60代に入ると、生活習慣病だけでなく癌等の疾患が発生するリスクは大きく上がっていきます。病気になり、通院・入院が必要となる日々が始まってしまったら、それからゆっくり断捨離を続けるのは難しいところです。

「現在のところはなんとか元気で、健康に不安がない。でも将来的にはわからない…」そう感じられる50代の時こそ、早めに断捨離に取り組むべきと言えるでしょう。

断捨離後の「未来構想」を!

50代に入り、そろそろ「第二の人生」のことを考え始めなくては…と思っている人も多いのではないでしょうか。

定年をしたらどのように過ごすか?このままこの家で暮らすのか、それとも終の棲家を変えるのか?計画の内容は人それぞれですが、自分の人生の終盤を満足のいくように過ごせるかどうかは、「早くからの計画・立案」にかかっていると言えるでしょう。

しかし多くの荷物に囲まれ身動きができない状態では、「未来の計画」を考えようとしても「難しそう」と及び腰になったり、反対に具体的な話が考えられないまま…といった結果になってしまいがちです。

「未来」の計画に取り組む前に、まずは50代からの断捨離で「今あるもの」をしっかりと見直しましょう。自分には何が必要で、何が要らないのか。それをしっかりと決めて「必要なものだけ」でスッキリと暮らすようにすれば、「自分のこれから」を考える時の視野も広がるはずです。

50代での断捨離、注意点はある?

「仕分け」をキチンとしよう
50代で断捨離を始めるメリットを聞くと、「断捨離を始めてみようかな?」という気持ちになってくる人も多いはず。でも断捨離は何でもかんでも捨て始めれば良い!というものではありません。断捨離を始める前に知っておきたい注意点をまとめてみました。

「仕分け」をキチンとしよう

断捨離とは「とにかく要らないものを捨てる」という作業と思われがち。しかしその前に「何が必要なのか」を考え、捨てるものと残すものをジャッジするための方針を立てることも大切です。また方針を一応立てても、時には処分すべきかどうなのか迷ってしまうこともあるでしょう。

何も考えずに適当に「捨てる作業」を始めては、結局断捨離が進まなかったり、必要なものを捨ててしまって後悔する可能性も考えられます。思いつきで「とにかく捨てる!」となる前に、まずは荷物を「仕分けする」ところから始めることが肝心です。

【仕分けの例】
自分の持ち物を、次の5つに分類していきましょう。

  1. 最低限必要なもの:必要な量の洋服や食器、日用品等。
  2. 今後も所持し使いたいもの:第二の人生でも使用し続ける予定の趣味の品等。ただしこの1年の間に使用経験があり、今後1年以内に確実に使用予定があるもの。
  3. 思い出の品:写真、記念品等。ただし量は最低限に減らす。
  4. 不用品:数年着ていない服、使わない家電や家具等。
  5. 保留:処分するべきか迷うもの。

「保留」の品はダンボール箱等にまとめて、6ヶ月~1年後には再度開封をします。その時までに使う気が出なかった、使う機会がなかった場合は「不用品」として処分を検討しましょう。

断捨離のスタートは「使わない箇所」から

断捨離を始める時、つい机の上やクローゼット等の手近な箇所から片付けようとしてしまう…という人、実は意外と多いようです。しかし断捨離の作業に慣れないうちは、これだとなかなかうまく仕分けができない!ということも。「不用品を処分する」という判断がうまくできず、断捨離を投げ出してしまう人もいるようです。

まずは家の中でも「普段あまり使わないコーナー」から断捨離を始めてみましょう!例えば物置や手の届きにくい天袋、キッチンの床下収納等、本棚の奥側等です。この数年ほとんど手を触れていない品も多いのではないでしょうか?

普段触れていない部分から断捨離を始めると「処分できる不用品」が多く出るので、「断捨離を進められている」という達成感が早めに得られます。不用品で詰まっていた物置やデッドスペースがスッキリすることで、「断捨離の快適さ」を感じやすいのも魅力です。

家族のモノは独断で断捨離NG!

断捨離を進めていくと、家がスッキリとして快適感を得られます。しかしここで気をつけておきたいのが「断捨離ハマりすぎ」という問題です。

断捨離にハマり始めた人が陥りやすいのが「家族のモノを勝手に捨て始めてしまう」というトラブル。いくら片付けたかった品物でも、家族の持ち物を黙って処分してはいけません。このようなトラブルで家族間にヒビが入れば、今後の人生計画が変わってしまう可能性すら出てきます。

「家の中に家族のモノが多くて困っている」という時は、次のようなステップを踏んでお互いに納得のいく形を取ることが大切です。

1)家を片付けたい、断捨離をしたい旨をキチンと話し合う
2)「不用品を捨てる」ではなく「売る・譲る」も視野に入れる
3)期限を定め、できる限り本人に片付けさせる
4)本人以外の処分については必ず文書で約束する

断捨離が難しい時には生前整理業者を!

「50代からの断捨離をやってみようか」と腰をあげてみたものの、なかなか作業が進まない…という声は、意外と多く聞かれます。これには次のような理由があるようです。

自分での断捨離が進まない理由

断捨離にじっくり取り組む時間がない
家具や家電を一人で動かせない
捨てるものの判断ができない
特殊なゴミ処理の手続きが面倒 等

「自分だけで断捨離をするのはムリかも」…そう思った時には、生前整理業者に頼ってみるのも手です。生前整理業者とは、不用品処分等の生前整理をサポートしてくれる専門的な業者のこと。専門業者におまかせすることで、次のようなメリットが得られます。

大きな家具や家電の搬出・処理もラクラク

ベッドや食器棚等の大きな家具も、生前整理業者ならサッと搬出してくれます。また粗大ごみやリサイクルごみ等の処分手続きをいちいち行う必要もありません。

使えるものはリユース・リサイクルしてくれる

リサイクルショップと提携している生前整理業者の場合、比較的新しい家電等の「まだ使える製品」は捨てずにリユース・リサイクルへと回してくれます。リユースできる製品の代金分だけ、生前整理の料金を安く抑えてくれる業者もありますよ。

片付けはほぼ一日で済む

片付けや搬出は、業者に頼めば原則としてほぼ一日、時間がかかっても二日程度で終わらせることができます。「断捨離が進まない」と長々悩むことはありません。

「自分で断捨離は難しいかも」と感じたら、生前整理業者への依頼も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

おわりに

50代での「断捨離」に成功した人々からは「スッキリとして、これからの人生に意欲的に取り組む気持ちになれた」という声が多く聞かれます。今後の60代・70代…その先の人生を明るく意義あるものとするためにも、早めに断捨離に取り組みましょう。

PAGE TOP