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福祉整理とは?どんな時に必要?よくある5つの疑問を解説

福祉整理

福祉整理(R)というサービスを聞いたことがありますか?高齢者、特に独居老人の数が増えている現在、注目度や需要がとても高まっているサービスのひとつです。

ここでは福祉整理(R)について、その概要やメリット、業者選びの注意点等のよくある疑問を5つリストアップし、詳しく解説をしていきます。

福祉整理(R)とは?何を整理するの?

福祉整理(R)とは、高齢者等のお部屋の不用品・ゴミのお片付けをする他、必要な場合には快適な生活環境とすべく簡単な消臭作業・清掃作業を行うことを言います。

ご高齢で片付け作業をするのが難しい、認知症等のご病気で不用品の判断をするのが難しい…このような状況からお部屋が生活しづらい状態になってしまったり、ゴミ屋敷のようになってしまった方の住環境の改善をお手伝いする業務です。

「福祉」という名前が付いていますが、自治体等が主体となって行う社会福祉関連ではなく、一般民間企業の行う事業の一環です。

「福祉整理」という言葉はメモリーズ株式会社の登録商標となっているため、表記をする際には登録商標済みであることを示す”Registered Trademark“の頭文字、Rマーク(R)を付けます。

福祉整理(R)と遺品整理や生前整理の違いとは?

「福祉整理(R)」は、遺品整理や生前整理とは何が違うのでしょうか。

福祉整理と遺品整理の違い

遺品整理」とは、亡くなった方がのこした様々な遺品を整理し、不用品は適宜処分する等の片付けをしていくことを言います。つまり片付けるべきモノは亡くなった方(故人)の所有物です。

遺品整理の作業は、昔はのこされたご遺族(子・孫や親族等)が行うのが一般的でした。しかし近年ではその作業の膨大さや核家族化によって、ご親族が遺品整理業者に作業を外注することが増えてきています。

これに対し「福祉整理(R)」はご存命の方のためのサービスです。

高齢である・病気であるといった何らかの事由で片付けが難しくなっているご本人や親族の方に変わって、業者がお部屋の片付け・不用品の搬出・処分等を行います。

生前整理と福祉整理の違い

生前整理」とは、来たるべき終焉の時を迎える前に、自身の荷物や財産等を整理して、不要なものを手放しスッキリとさせておくことを言います。最近では「終活」の一環として生前整理を行うという方も多いです。

自分だけで生前整理を行うこと難しい場合、やはり業者に外注をし、大型家具や不用品の処分等をまとめて依頼するというケースも多々あります。

作業内容としては「生前整理」と「福祉整理」は似ている部分が多いのですが、生前整理が「死を迎えるための準備」であるとしたら、福祉整理は「より生を楽しむために必要な作業」と言えるでしょう。

福祉整理(R)の場合、何らかの事由で片付けが難しくなってしまっており、ゴミ屋敷状態になってしまっていたり、住環境が悪化しているケースが比較的多いのも特徴です。

また生前整理ではどちらかというとご本人が自分の持ち物の整理・処分等を業者に依頼するケースが多く、福祉整理の場合だとご本人達だけでなく、ご家族や周囲の方が業者に片付けを依頼するケースも見られます。

福祉整理(R)を依頼するメリットは?

快適な空間

快適な住環境で生活できる

福祉整理(R)の大きなメリットは、何と言っても「ゴミや不用品が転がっていたり、要らない家具や家電がひしめいているような状態」から「必要なものだけがキチンとあるスッキリとした状態」へと住環境が改善する点でしょう。

元々は片付けをキチンと行うことができた方でも、何らかの「つまづき」で掃除や片付けがうまくいかなくなった結果、ゴミ屋敷へと変貌してしまったケースは多々あります。整理して不用品を無くしお部屋をリセットさせることで、ご本人も同居のご家族も快適に気持ちよく暮らせるようになりますし、片付けを自分のリズムで行う手がかりも掴みやすくなるのです。

転倒・病気等のリスクを減らせる

ご高齢の方の場合、床に品物が放置されていたり、家具や家電等が多すぎる状態はつまづいた時の転倒リスクを高めます。また転倒防止のスロープ等の補助器具を付けたくても、不要な家具が多すぎて対処ができないというケースも少なくないようです。

ゴミが溜まったゴミ屋敷等の場合、空気が淀んだりカビが発生したりして、居住者の健康状態が悪化してしまうケースも見られます。

福祉整理(R)でお部屋が片付いた状態になれば、このようなリスクはグッと軽減できることでしょう。福祉整理(R)は「快適に暮らす」というだけでなく「安全に暮らす」ためにも大切な作業なのです。

自宅介護がスムーズに行える

ご家族が高齢になり自分での食事や入浴等の日常作業が難しくなってきた…このような時、ご自宅で親族が介護・介助を行うご家庭も少なくありません。しかしお部屋がモノで溢れていたり、片付けが十分でない場合だと、介助作業がなかなかうまくいかないことが多々あります。

福祉整理(R)で部屋をスッキリとさせることは、高齢の方やご病気のご本人だけでなく、その人を介助・介護する人のサポートにもなるのです。

片付けを1日で終わらせられる

いくら「家を片付けた方が良い」とわかってはいても、部屋にあるモノを整理したり、不用品を搬出して処分する作業はかなり大変なものです。自分で片付け作業を行う場合、引越をするのと同等どころか、それ以上の手間と時間がかかるケースも珍しくありません。

「やろうとは思っていても時間が無くて親の家が片付けられない」といった悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?その点、福祉整理(R)で片付けを業者に外注すれば、片付け作業はほぼ1日で済ませることができます。

例えば施設の入居や介護ベッドの導入等、家を片付けなくてはならない期日が間近に迫っている場合でも、業者に依頼をすればスピーディーに家の整理・片付けを済ませることが可能です。

ご家族が遠方でも大丈夫

福祉整理(R)等を請け負う業者の中には、ご家族やご本人の立会い無しで片付け作業を進めてくれる業者もあります。鍵を預けるだけで、スタッフが主体となって荷物の搬出や清掃を行ってくれるのです。

例えば「実家を片付けたいが家が遠くてなかなか行くことができない」「病院や施設に行くのが忙しくて片付けまでは手が回らない」といった時でも、業者にまかせてスムーズに家の片付けを済ませることができます。

福祉整理(R)はどんな時に必要?

福祉施設等への入居
では実際に福祉整理(R)を利用した人達が、どのようなシーンでサービスを使っているのかを見てみましょう。

高齢者福祉施設等への入居の時に

老人ホームや高齢者専用マンション等への入居となると、施設の備え付け家具と同じ種類の家具(ベッド、棚等)は不要となりますし、持ち込むことができる日用品の量もある程度限られてきます。

入居の時点で不要な家財類を片付けておきたい方は多いことでしょう。また入居を機に賃貸物件を引き払ったり、分譲物件を売却して手放すという方も少なくありません。そのため、施設への入居のタイミングで福祉整理(R)を使うというケースはかなり多いです。

ご自宅がゴミ屋敷になった時に

認知症や老人性うつ病を発症すると、必要なものと不用品を正しく判断することができなくなったり、清掃やごみ捨てといった日々の作業が難しくなってしまいます。また近年では、心因的な理由から自分の世話(食事や掃除、入浴等)を放棄してしまう「セルフ・ネグレクト」が起こっているケースも多く見られるようになりました。

これらの症状が悪化すると、部屋がゴミだらけになって日常生活を正常に送ることも難しい「ゴミ屋敷」「ゴミ部屋」が誕生してしまうのです。

大量に溜め込まれた不用品が天井にまで届くほどのケースもあります。ご本人やご家族だけではゴミ屋敷を片付けるのが難しいもの。そのため、福祉整理(R)が片付けや清掃を代行し、ゴミ屋敷解消のお手伝いをします。

長期入院・入退院の繰り返しが増えた時に

ご病気で長期的に入院することになったり、入院・退院を何度も繰り返すようになった…このような「家人が家をあけることが増える」という時、家の中が片付いていないと自然発生の火災や窃盗被害等のリスクが高くなります。

特にご高齢者の方の一人暮らしでは、入院を契機に福祉整理(R)で空き部屋の安全対策を取るケースが多いです。

自宅介護の開始・同居のための引越の時に

高齢になったご家族を引き取って介護をする時には、それまでご家族が暮らしていたご自宅の家財道具をある程度片付ける必要が出てきます。また親族のどなたかが実家に戻り、自宅介護を担当するという時でも、介護ベッドや車椅子等の介助具を導入するために、福祉整理(R)で部屋を片付けるというケースが多いです。

家のクリーニング・大掃除として

上のような例ですと福祉整理(R)は引越レベルであったり、ゴミ屋敷の片付けといった「大事」の時にばかり使うサービスに見えるかもしれません。しかし実際には、より日常的に福祉整理(R)を利用する人も居ます。

例えばご高齢やご病気等で大きな家具を動かせない人が不用品をまとめて処分したい時に福祉整理(R)を使ったり、物置や自転車・植木鉢等の処理しにくいものの処分を業者にまかせるといったケースです。年末の大掃除のような感覚で福祉整理(R)を使っている人も多いというわけですね。

福祉整理(R)を業者に頼む時の注意点は?

「老人ホームへの入居を考えているから福祉整理(R)を使うかも……」「親の家がゴミ屋敷なので、福祉整理(R)で片付けてもらおうかな……」福祉整理(R)の利用を検討しはじめたら、まずは整理を外注する業者選びを始めてみましょう。

業者を選ぶ時には、トラブルを防ぐためにも次のような点に注意することが大切です。

セールス電話の業者に要注意

電話セールスや直接家に訪れてのセールスを行ってくる業者には注意しましょう。「不用品を無料で回収する」等の甘い言葉でセールスを行う悪徳業者によるトラブルは散見されており、各自治体も注意喚起を行っています。

悪徳業者によるトラブルの例 「無料だから」等と見積もりを出さずに不用品をトラックに載せてから、法外に高い処分料を要求してくる
不用品の回収料金等を徴収したにもかかわらず、規定の方法で不用品を処分せず、不法投棄を行っている 等

高齢者の一人暮らしの物件をリストアップして、電話セールス・営業周り・チラシ投げ込みを行っている悪徳業者も多いです。

全ての業者が悪徳業者というわけではありませんが「積極的にセールスを行ってくる業者」は要注意と考えておいた方が無難といえるでしょう。

料金体系が明示されているか?

「無料での不用品回収」等、法外に安い料金を提示する業者も避けた方が良いでしょう。

福祉整理(R)の料金設定は業者によりもちろん異なりますが、作業には人員1~2名の一日中の確保が必要になります。また不用品が家電リサイクル法にあたるもの(エアコン・テレビ・電気冷蔵庫・洗濯機等)であった場合、その処分にはリサイクル処分費用も必要です。

「なんでも無料回収」であったり「数千円等の激安料金」を提示する会社は、このような必要経費を度外視しています。不法投棄を行っていたり、回収後に法外な追加料金を加算してくる可能性も高いと言わざるをえません。

まずは業者のサイトをチェックしてみて、料金体系がきちんと明示されているか確認してみましょう。

無料相談・無料見積もり制度があるか?

福祉整理(R)の料金は、多くの業者の場合、部屋の広さの段階毎等で設定されています。ただし実際の荷物量でも料金は変動しますし、業者に事前に見積もりを出してもらうのが正確な料金把握をするにはもっとも確実と言えます。

良質な業者であれば無料相談・無料見積もりも受け付けてくれますし、「相見積もり」をOKとしている業者も珍しくありません。いくつかの業者に問い合わせをしてみて、料金やサービスを比較してみるのも手です。

おわりに

福祉整理(R)の需要は今後もますます高まっていくと予測されています。安心して暮らすために、快適な日々の暮らしを手に入れるために…「自分達だけでの片付けが難しいかも」と思ったら、引越を業者にまかせるような感覚で整理業者への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。

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